「神社の歴史が知りたい」
「神社とお寺の違いってどうなの?」
「神社本庁の所在地が知りたい」
神社は日本独自の宗教施設であり、全国で見ることができるものです。
日本独特の神道と呼ばれる宗教の施設ですが、世界的な宗教であるキリスト教や仏教、イスラム教などとは違って開祖と呼ばれるものは存在しません。
一般の宗教では明確な教義を持って布教されてきたものですが、神道の場合には積極的な布教というよりはその地域に元々存在してきたものや、験担ぎに信仰されています。
これは神道のルーツが自然崇拝によるものであり神話や八百万の神、また自然と自然現象などに基づくアニミズム的または祖先崇拝的なものであるためです。
このような考え方は世界的で普遍的に見ることができますが、立派な施設を作るということは稀ですし、また多くは新しい宗教によって排除されて消え去りました。
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【参考】神社本庁は、伊勢の神宮を本宗と仰ぐ全国約80,000社の神社を包括する団体として、昭和21年2月3日、全国神社の総意によって設立されました。
神社本庁とは
仏教と共に祀るといった神仏習合が広く行われてきた
日本の場合では仏教が渡来すると、神道のルーツである自然崇拝と対立するといったことがありましたが、完全に駆逐されるということはなく、仏教と共に祀るといった神仏習合が広く行われてきたものです。
現在では仏教と神道は明確に分離されていますが、これは明治時代に行われた神仏分離によるもので、それ以前は混然一体として祀られてきたもので、基本的に仏教も神道も一神教というわけではないため互いに長く共存してきたことが影響しています。
明治初期に行われた神仏分離は廃仏毀釈という形で多くの仏教寺院が破壊されましたが、一方で神社も無縁というわけではなく明治末期には小規模なものを整理するための合祀が行われています。
神社の役割
神社の役割は、その神様を祀るためのものとして発祥したもので祀る施設であり、共通しているものには入り口に鳥居を見ることができます。
鳥居はそこから神域となる目印で、多くは石造りで作られているものですが、昔ながらの木造のほか金属で作られているもの、また鉄筋コンクリート造りのものもあります。
神様を祀る場所は本殿や神殿とも呼ばれ、小規模なものであればこの本殿だけですが、大規模なものになると立派な拝殿や献上物を供える幣殿と呼ばれる建物があったり、また神楽殿や舞殿、絵馬殿といった奉納するための建物があります。
また敷地内には小さな神社がある場合もあり、それらは摂社や末社と呼ばれているものです。
また本殿は基本的には一つ以上の神様を祀るもので、複数の神様を祀ることも珍しくはありません。
本殿の規模も非常に巨大な建物もありますし、また小規模なものであれば小さな祠だけのようなものも見られます。
都市部においては広大な神域は公園としての役割も果たしている
規模の大きさはそれだけ多くの人々に支えられているということですが、都市部においては広大な神域は公園としての役割も果たしているものです。
祀られる神様はその地域で厚く信仰されてきたものが多くみられ、特に現代のような土木技術や医療が発達していない時代では、天災や厄災によって多くの人が死にました。
このため、天災や厄災から身を守るための神様が祀られているところも見られます。
一方で偉人が神格化されることも珍しくはなく、代表的なものには学問の神様として菅原道真公を祀る天満宮がありますし、武運の神様に八幡神を祀る八幡宮などがあります。
この他にも七福神のえびす様や稲荷神などは商売繁盛の神様に厚く信仰されており各地で見ることができるものです。
また神社ではありませんが、日本では神棚を設けることで神様を祀ってきた風習があり、その点においても身近な存在といえ、神様を祀るための御札をもらうための施設としても重要な役割を果たしてきました。
祀っている神様には本社と呼ばれる総本山がある
神社は必ずしも組織化されたものではありませんが、祀っている神様には本社と呼ばれる総本山があり、また新しく作る場合にはすでに祀られているところから分祀する形で行われるものです。
よく知られる神様としては伊勢神宮内宮を本社としている天照大神で、さまざまな地域で見ることができます。
この天照大神は日本神話に登場する神様であり、太陽神、農耕神、機織神など多様な性格を持っているものです。
太陽信仰そのものは世界各地で見られるものですから、天照大神は日本においては普遍的な存在といえます。
一方で日本で最も多く祀られているものには八幡神があり、八幡宮は各地で見ることができるものです。
八幡宮の本山は大分県にある宇佐神宮で八幡神は応神天皇と同一とされています。
この八幡神は、武運の神であるため源氏や平氏など武家から崇敬を集めてきたものです。
また神仏習合が早くから行われてきたものでもあり、お寺においては八幡大菩薩と称されています。
また菅原道真は学問の神様と知られ本社は、道真が左遷された九州の太宰府と京都の北野にそれぞれ天満宮があります。
これらは性格的に全国的に見られるものですが、地域で厚く信仰されてきたものもあり、例えば宗像三女神は玄界灘の神としてその周辺で祀られています。
まとめ
地域の護り神として大規模な社殿を持っている有名なところでは島根県の出雲大社や長野県の諏訪大社、奈良県の春日大社などがあります。
最終更新日 2025年7月8日 by cwusol