「認知症ってどんな病気?」
「物忘れと認知症の違いについて知りたい」
「親が認知症になってしまった」
元気だったはずの親はいつのまにか年老い、知らないうちに老人になっていきます。
子供から見ればいつまで経っても健康なイメージがある父や母が年老いて力を失っていく様子は、受け入れがたいものがあるのではないでしょうか。
仕事や学校で地元を離れているうちにしばらく会わなかった父は母がすっかり老け込んでしまった、物忘れやうっかりミスが多くなり老いを実感したという経験がある人もいるかもしれません。
人間はやがて皆やがて年老いるもので、それはいくら健康で元気なイメージがある父や母であっても同じです。
中には認知症になる人もいるため、老いる事への心構えと準備はどんな人でも必要です。
それではもし自分の親が認知症になった場合には、どのように対応していけばいいのでしょうか。
多くの人は事前の準備など行なっていないため、その瞬間は突然訪れます。
診断結果を知らされて途方に暮れる前に、もしかしたらこういうことがあるかもしれないと事前に備えておけば余裕もって対応することができるはずです。
認知症とは
認知症とはそもそも老いに伴って発生する病気の一つで、日本でも数多くの人がかかります。
自分の父母でなくても、祖父や祖母、あるいは身の回りの年寄りで認知症になったという人は多いはずです。
記憶力や判断力に障害が起こるため社会生活や日常生活を自力で送るのが難しくなり、生活していくために手助けが必須になります。
日本では高齢化に伴って認知症になる人の数も増え続けており、65歳以上の高齢者の場合、平成24年度時点で7人に1人程度が該当するとされています。
珍しい病気ではなく誰もがかかる病気の一つであり、自分や家族がいつなったとしても不思議ではないのです。
また、年を取ると誰もが記憶力が弱くなり物忘れなどが増えます。
ついうっかりのミスも増え、若い頃とは違う自分を実感することになります。
年老いたことによる物忘れはすべてが病気というわけではありません。
単純に加齢による物忘れに該当することも多く、病気かどうかの見分けが必要です。
加齢による物忘れと認知症の違い
加齢による物忘れの場合、例えば朝ご飯のメニューだったら一部を忘れてしまいます。
ご飯と味噌汁と目玉焼きを食べたことは覚えていても、ものを食べたことは思い出せないのが加齢による物忘れです。
この場合、朝ご飯のメニューの一部が思い出せない自覚があるのが特徴でしょう。
何を食べたのか改めて思い起こしてみれば思い出せることも多く、忘れてしまった物事に対して努力して自分で探し出すことができます。
加齢による物忘れは徐々に進行はしていくものの、日常生活にそれほど大きな影響はありません。
努力すれば思い出せる程度の状態であり、朝ごはんを食べたこと自体は覚えているわけですから、漬物を食べたこと忘れてしまっても大きな問題はないでしょう。
ところが、朝ごはんを食べたこと自体をすっぽり忘れてしまうのが認知症です。
メニューの一部ではなく朝ごはんを食べたという事実自体覚えていないため、目玉焼や味噌汁、ご飯に漬物といった細部を記憶から再現することができません。
そもそもすべてをすっぽり忘れてしまっているので忘れているという自覚自体がなく、武力で思い出すのは難しくなります。
誰かのせいにする確率が多くなる
また、朝ごはんを食べていないのは他人のせい、あるいは家族や友達のせい、知り合いのせいなど誰かのせいにする確率が多くなります。
日常生活への影響も大きく、症状は進行していくことになるでしょう。
親に該当する症状が出てきてしまった場合には、まずは診察を受けて状態を把握することをおすすめします。
現在どの程度のレベルなのか、今後どのような介護が必要になるのか判断するためにはしっかりとした診察が必須です。
今後の介護についても相談をし、外部のサポートをどのように求めるものかも考えておくと良いでしょう。
進行する病気ではありますが、症状が軽いうちに発見することができれば進行を遅らせたり程度を軽くすることも可能です。
また、なかなか自覚が難しい病気ではあるものの本人に自覚があれば治療も受けやすく、家族も協力しやすくなります。
親自身にまだ気力や体力が残っていて診察を受けなければいけないという判断力があるうちに、できるだけ早く治療に取り掛かることが望ましいのではないでしょうか。
もしかしたら認知症ではないかと疑わしい症状が出てきたらすぐに相談ができるように、病院や窓口を調べておくことも大切です。
ある程度の年齢が上がったら、そういうこともあるかもしれないと可能性を考慮して、あらかじめ情報をまとめておくと慌てずに済みます。
まとめ
親の老いはやがて必ず訪れるもので、その中には物忘れなどの症状が含まれることもあります。
物忘れを人のせいにしてしまう独特の症状などから家族だけで向き合うのは難しい場合もあるでしょう。
外部のサポートを含めてどうやって支えていくかを家族の間で考え、意思をまとめておくことも重要になります。
最終更新日 2025年7月8日 by cwusol